[2004.05.15]
  歴史の終わり・後


 ▼Japanese P2P founder arrested(Gnutella News)【英語】
  http://www.gnutellanews.com/article/12027


quote:日本の警察は著作権法を破壊する人気のピア・トゥ・ピアアプリケーション,Winnyの作者を逮捕した。以下,コメントの一部。|こんなことを予想できた人間はいないだろう,米国で誰かの身に同じことが降りかかると思うだろうか。|すでにネット上の著作権を守る状況は,制御しきれない状態になっている。|開発者はオープンソースのプロジェクトとして,Winnyを続ける気があるだろうか,わたしは彼と連絡を取って,ソースコードを受け取る方法があったらと思っている。

 (前編から続く)あの日。チャウシェスク大統領が無残に銃殺された姿が,これから「著作権」に対して,再び行われます。

 ゴルバチョフの登場,ソビエト連邦の崩壊,ベルリンの壁の撤去,東西ドイツの統一,ルーマニアでのチャウシェスク大統領処刑。民主主義と共産主義の政治イデオロギーの相克は,20世紀末に終焉を迎えました。それと入れ替わるように現れた情報イデオロギーの相克は,すでにいくつかの事件として露呈しています。片や20世紀の情報の売り方を守る人々,片やネットワーク上での自由な情報の流通を支持する人々。互いが相容れる余地はなく,既存の情報イデオロギーを信奉する人々は,まるでナチスドイツや大日本帝国の一部行為に似た狂気をみせて,あした一般的になる情報イデオロギーに対して刃を向けています。どちらが人間の進化かではなく,ただ,きのうの理屈を守るためだけに。

 ですが,ネットワークを持つわたしたちは,原子力爆弾よりも強力な武器を持ち合わせています。ネットワークという武器に逆らうことが愚かであり,ほかのいかなる代替物もあり得ないことに,多くの人々はもう気付いてしまっています。もともと人は,紙やメディアで情報を売り広げる時代を過ごし,その後すべての情報をデジタルファイルに移譲し,ネットワーク上にそれを配置するように定められた存在だったのです。その歴史の流れの末端に,いまたどり着いています。最後に無残な争いがあるでしょうが,共産主義が消えうせようとしているように,あとはときが進むのを待つだけです。さて,いまわたしたちはどのように生きるべきか,なにを支持し,なにをおとしめるべきか。Winnyは小さな出来事にみえるかもしれませんが,歴史の終わりの引き金のひとつとなるでしょう。(「歴史の終わり」フランシス・フクヤマ(amazon.co.jp))

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